第四話:太陽の民 — 火の援軍

臨界点で、空が赤く割れた。太陽の民が来た──という通信がまず届いたとき、誰も本気にしなかった。だが彼らは予想を遥かに超えた存在だった。火を操り、放たれた炎は味方の前線を瞬時に掃討する。機動力は常識外れで、敵の増援は次々と焼き尽くされた。俺はロボットの視界を通して、燃え盛る援護のダンスを見た。煙と電磁ノイズが溶け合い、初めて「助かった」と思った瞬間が来た。だが救援は完璧ではない。太陽の民は我々を救ったあと、冷たく言い放った。それは祝辞ではなく通告だった。

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